理論 · 解説
今日なぜこれをやるかというと。昨日、第4ボックスへ引っ越しましたよね?今日、第5ボックスを刻めば、ついにペンタトニックの5つのボックスが全部あなたの手の中に入ります。5ピースのパズルの最後の一片です。でもこの第5ボックスには、鳥肌ものの秘密が一つ隠れています。それを今日、自分の手で感じてもらいます。
第5ボックスは14〜17フレットに住んでいます。根音Aが6弦17フレット、そして1弦17フレットにあります。さあ、ここで魔法が起きます。6弦17フレットのAは……6弦5フレット(第1ボックスの根音)から、ちょうど12フレット上なんです。12フレット=1オクターブ。つまり第5ボックスの頂上は、第1ボックスとまったく同じ形なんです。ネックをずっと上がっていくと、第5ボックスの次にはまた第1ボックスが(1オクターブ上で)現れる。地図が一周して元の場所に戻ってくるんですね。ペンタトニックが「5つのボックスが無限にループする輪」だということを、今日このオクターブ地点で目で確かめることになります。
だから今日は二つのことをつなぎます。一つ目は第4↔第5接続(昨日学んだ引っ越しの感覚の延長)、二つ目は第5→オクターブ上の第1の接続です。特に二つ目が重要です。第5ボックスの一番上(1弦17フレットのA)に到達すると、あなたは実は「第1ボックスの根音」に再び立っているんです。つまりネックの端は壁ではなく、また始まりの地点なんですね。これを知っていると、即興のときに「上に逃げ場がない」という恐怖が消えます。上に行っても結局、知っているパターンが繰り返されるだけですから。
今日のターゲットC(♭3)は、第5ボックスでは5弦15フレットと3弦17フレットにあります。ネックのほぼ端っこですね。ここにあるCも、下のボックスのCとまったく同じ「切ないマイナー3度」です。位置が高いだけで、役割は何も変わりません。
目で見る
今日最後のパズル、第5ボックスです。根音A(6弦17フレット・3弦14フレット・1弦17フレット)を中心に、緑にハイライトされているのがターゲットC(♭3)です。6弦17フレットのAが、まさに「オクターブ上の第1ボックス」へ渡る扉です。
4番→5番を繋ぎ、そのままオクターブ上の根音まで上がっていくラインです。1小節目は第4ボックス(12〜15フレット)を通り抜け、2小節目で1弦15フレット(G)→17フレット(A)のスライドで第5ボックスの頂上、つまり「オクターブ上の第1ボックスの根音」に着地します。
今日の練習
0〜10分・ウォームアップ(BPM 80) メトロノーム80で、第5ボックスだけを4連符シーケンスで上行・下行を各1回。もうネックのほぼ端(14〜17フレット)なので、フレット間隔が一番狭くなります。指が窮屈なくらい密着しますが、それが正常です。そのあと、昨日の第4ボックスと今日の第5ボックスを交互に一回ずつ弾いてみて、二つの住まいの位置の違いを体に刻みましょう。
10〜20分・頭のトレーニング(今日のターゲット=C・A、オクターブ確認チャレンジ) メトロノームを止めて、チャレンジを二つ。①第5ボックス内のC(♭3)の2か所(5弦15フレット・3弦17フレット)を目を閉じて押さえる。②オクターブの証明:6弦5フレットのAを押さえて音を聴く→すぐに6弦17フレットのAを押さえて音を聴く。「同じ音、1オクターブ上」だと耳で確認できたら成功です。この二つのAが、それぞれ第1ボックス・第5ボックスの根音であることを目でもつなげてください。
20〜40分・実戦即興(Am ワンコードバッキング/78〜85 BPM) バッキングを流してルール:第4ボックス(12フレット)から始める→第5ボックス(14フレット)へ引っ越す→ネックの頂上のA(1弦17フレットまたは6弦17フレット)まで上がったら、再び着地音(CまたはA)でフレーズを閉じます。上へとことん押し上げる感覚を楽しんでください。ネックの端に到達したら「ここがまた第1ボックスなんだ」と思い出しながら、そこで1オクターブ上のリックをぽんと投げてみてもいいですね。
40〜50分・録音・フィードバック(推奨) 30秒録音。チェック:①第5ボックスの狭いフレットで音がつぶれたりミュートしたりしていないか。②ネックの頂上まで上がったフレーズが「迷子にならず」着地できちんと閉じられたか。高いフレットは音が細くシャープになるのでミュートが起きやすいです。再生して音が詰まった弦があれば、その位置の運指を点検しましょう。
今日の完了基準:第5ボックスのシーケンスを上下行クリア+第4→第5の接続でネック頂上のAまで到達+オクターブ(5フレットのA↔17フレットのA)を耳で確認。
- 高いフレットでのミュート。14〜17フレットはフレット間隔が狭いので、指の側面が隣の弦を押さえて殺しやすいです。指先をもっと立てて押さえましょう。音が「ぼやけて」死んでしまうなら、十中八九この問題です。
- ネックの端を「行き止まり」だと感じる。17フレットまで行って、もうこれ以上行くところがないと焦らないでください。そこがまさに第1ボックス(1オクターブ上)の始まりです。行き止まりではなく、回転ドアなんです。
- 第5ボックスを第1ボックスと混同する。形がオクターブで同じなので、「ここは第5なのか、第1の上のほうなのか」混乱しがちです。基準はたった一つ、根音Aの位置。6弦17フレットにAがあれば、そこが第5ボックスの頂上(=オクターブ上の第1)です。
- スライド到着のAを細く流してしまう。1弦15→17のスライドで到着するAはネックの頂上なので、音が細くなります。そういうときこそビブラートを広く確実にかけて「歌」にすることで、着地が生きてきます。