理論 · 解説
今日なぜこれをやるかというと。今のあなたの頭の中の指板は、おそらくこんな感じのはずです。「第1の部屋、第2の部屋、第3の部屋、第4の部屋、第5の部屋。」5つの、それぞれバラバラに動く箱。各部屋の中ではうまく弾けるのに、部屋と部屋の間の敷居を越える瞬間につまずいてしまう。即興が5フレットに閉じ込められる理由がこれです。部屋を一つずつしか使っていないから。
今日、私たちはこの5つの部屋を一つの長い廊下に変えます。壁を壊す道具が、まさにネック全体を横断する3度インターバルランです。なぜよりによって3度なのかというと、この2週間ずっとお伝えしてきたように、単純な上下行(ラララララ)だと手が惰性で転がって、部屋の境界を感じ取れないんです。でも3度(1音飛ばし)で動くと、音がぴょんぴょん跳ねながら自然に手を隣の弦・隣の部屋へ押し出してくれます。3度インターバルは、壁を通り抜けるための鍵というわけです。
核となる技術はポジションシフト(スライド)です。一つの部屋の中で3度で数音遊んだあと、一本の弦の上をすーっとスライドして次の部屋へ移り、そこでまた3度で遊ぶ。今日のランは6弦5フレット(第1ボックスの根音)から出発して3弦17フレット(第5ボックスのC)まで、3回のスライドでネック全体を一息で通過します。弾き終わったとき、「ああ、ネックって一つにつながっていたんだ」と手で感じられるはずです。
そして忘れないでください。このランの目的は指さばきの自慢ではありません。ネックのどこを通っていてもC(♭3)ターゲットがどのあたりにあるかを体に刻み込むことです。ラン中に緑のCを押さえるたびに、「ここもC、あそこもC」と位置を目に焼き付けてください。明日の即興で、この地図が武器になります。
目で見る
まず今日の地図、ネック全体のAマイナーペンタトニックです(開放弦〜15フレット)。5つのボックスが、実は途切れなくつながった一つの網であることを見せてくれます。緑にハイライトされているのは全部C(♭3)ターゲットです — ネック全体にCがこれだけ均等に散らばっているんですね。(第5ボックス頂上の16・17フレットの音は、5フレット付近のパターンが1オクターブ繰り返されたものなので、この地図の下のほうですでに同じ形を確認できます。)
今日の主役、ネック全体の3度インターバルランです。1小節目は第1ボックス(5フレット)の中で3度で動き、2小節目でスライドして第3ボックス(10フレット)へ、3小節目でスライドして第5ボックス(14〜17フレット)まで上がり、ネック頂上のC(♭3)に着地します。スライド(ポジション移動)の記号に特に注目してください。
今日の練習
0〜10分・ウォームアップ(BPM 70→段階的に上げる) ネック全体のランはスライドが入るので、最初は必ずゆっくりから始める必要があります。BPM 70で上のランをとてもゆっくり1回。3か所のスライド(4弦7→10、1弦12→15、3弦14→17)で手が滑る距離を体に覚えさせましょう。スムーズに通過できたら75→80と5ずつ上げていきます。スライドの到着があいまいになった瞬間が、今日の上限です。
10〜20分・頭のトレーニング(ネック全体でC探しチャレンジ) メトロノームを止めて、ネック全体の地図からC(♭3)だけを低いフレットから高いフレットへ順番に押さえていきます:2弦1フレット→5弦3フレット→3弦5フレット→6弦8フレット→1弦8フレット→4弦10フレット→2弦13フレット→5弦15フレット→3弦17フレット。押さえるたびに「シー!」と声に出しながら。ネックにCがどれだけびっしり散らばっているかを目に刻むのが目的です。詰まらずに一周できれば合格。
20〜40分・実戦即興(Amワンコードバッキング/75〜85 BPM) バッキングを流してルール:一つのフレーズの中で、ネックの下(5フレット)と上(15フレット)を必ず両方踏むこと。上のランをそのまま投げてもいいですし、スライド地点だけ借りて自由に上下してもOKです。大事なのは「5フレットだけに閉じ込められないこと」。上がったら近くのC(♭3)に着地、下がったらまた近くのCに着地。ネック全体を一つの舞台として使う感覚です。
40〜50分・録音・フィードバック(推奨) 30秒録音。チェック:①スライドで部屋を越えるとき「ガクッ」とリズムが途切れなかったか。②ネックの上下を実際に両方使えたか、それともまた5フレットだけで遊んでいなかったか。再生速度を落として聴くと、スライド到着の音程とリズムの途切れがはっきり聞こえます。途切れたスライドがあれば、そのシフトだけを10回別で練習しましょう。
今日の完了基準:自分の上限BPM(最低75以上を推奨)で、ネック全体の3度ランをスライドの途切れなく通過+ネック全体のC9か所を順番に押さえる。
- スライドでリズムが崩れる。部屋を越えるスライドは「空白の時間」ではありません。滑っているその時間も、正確に1拍(ここでは8分音符)の中に収める必要があります。スライドが遅れると、次の音がまるごと後ろにずれてしまいます。スライドは「速く、そしてジャストのタイミングで」到着させましょう。
- 3度を上下行に戻してしまう。もどかしいからといってまたラララララと順次進行に逃げると、壁は壊れません。3度の跳ねる感じがぎこちないのは正常で、そのぎこちなさこそが部屋と部屋をつなぐ筋肉を作ります。
- ネックの上のほうで迷子になる。12フレットより上に上がると、急に指板が見知らぬ場所に感じられて手が固まります。そんなときは近くの根音AやCをまず見つけて錨を下ろし、そこからまた出発しましょう。錨さえあれば迷いません。
- スピードを欲張る。ネック全体のランはスライドが入るので、同じBPMでも一つのボックス内のランよりずっと難しくなります。昨日第5ボックスを90で弾けていても、今日は70から再スタートするのが正常です。恥ずかしいことではなく、当然のことです。