理論 · 解説
今日はエレキギターでいちばん中毒性のある音を習います — パームミュート。右手の側面をブリッジ(弦がボディに触れるところ)のすぐ上に軽く乗せて弾くと、音が「ドーン」と長く鳴らず、「チャッ、チャッ」と短く押さえられて出ます。低くうなるエンジンのようなこの音を「チャグ」と呼びます。今日はこのうなり1つを手に入れるのが目標です。
位置がすべてです。側面を前(ネック側)に乗せすぎると音が完全に死に、後ろに引きすぎるとミュートがかかりません。ブリッジのすぐ上、弦がわずかに押さえられるその地点を、指先の感覚で探します。最初は音がこもって聞こえても大丈夫 — アンプにゲイン(ドライブ)を少しかけると、そのこもりが重たいグルーヴに変わります。だから今のこもった音にがっかりせず、まずは側面の位置を落ち着いて決めればOKです。
右手はやはり力を抜きます。側面は乗せるだけ、音は手首の小さな往復から出します。今日は6弦の開放をパームミュートの8分音符で一定にうならせるのが目標です。毎回同じ太さで「チャッチャッ」と押さえられれば上出来です。このチャグ1つが〈Seven Nation Army〉や〈Come As You Are〉のようなリフの骨格です。今日この音を手に入れれば、明日は本物のリフを弾く準備が整います。
目で見る
まず開放6弦だけをパームミュートでうならせ、慣れたら3フレットをちょんと差し込んでリフの種をまきます。
例1 — 6弦のパームミュート・チャグ。 開放Eを8分音符で8回。すべてパームミュート、低くうならせて。
▶ BPM 70、すべてパームミュート。 「チャッチャッ」と短く切れる音と低いうなりを確認して。8回とも同じ太さか耳で聴いて。
例2 — チャグにb3を差し込む。 開放Eのあいだに3フレット(b3)をちょんと。明日弾くリフの最初のモチーフです。
▶ BPM 70. チャグのあいだに3フレット(b3)をちょんと差し込みます。3フレットを押さえる瞬間もうなりが揺れないように。
今日の練習
0〜7分・ウォームアップ BPM 60で昨日の弦またぎを軽く繰り返し、両手をほぐします。まず右手の力を抜くことから。
7〜17分・今日の技術 側面をブリッジのすぐ上に乗せ、例1をゆっくり。側面の位置を前後に少しずつ動かして、いちばん重たい地点を探します。
17〜27分・応用 例2(チャグ+b3)をBPM 70で4回繰り返す → 音がそろったら1段上げます。3フレットを押さえる瞬間もチャグが揺れないように。
27〜30分・チェック BPMを書き留め、30秒録音してパームミュートが毎回同じ太さで押さえられているか聴いてみましょう。
今日の完了基準: 6弦の開放パームミュート8分音符のグルーヴを、70で一定の太さでうならせられる。
- 側面を前に置きすぎる。 ネック側へ行くと音が完全に死にます。ブリッジのすぐ上で探して。
- 側面を強く押さえる。 強く押さえると音程が消えます。そっと乗せるだけでOK。
- 右手に力を入れる。 パームミュートだからと強く弾く必要はありません。手首の小さな往復で十分。
- こもりの心配。 クリーントーンではこもって当たり前です。ゲインを少しかければ重たくなります。