理論 · 解説
2週目の扉が開きました。今週の目標はたった二つです。12小節ブルース・フォームを覚え、1週目のブギーをD7・E7へ移すことです。今日はその第一歩として、ブルース独特の響きを作るドミナント7コードを三つ手に入れます。ブルースではI度・IV度・V度がすべて7コードです。普通の音楽なら主和音は明るいメジャーですが、ブルースはそこにb7を乗せて少し緊張した色を塗ります。このb7こそがブルースの声です。明るいメジャーコードが満面の笑顔なら、b7が乗ったドミナント7は少し目を細めた笑顔です。その微妙な緊張が耳をずっと引き止めます。理論が難しく感じても心配いりません。今日はただ、この三つのコードを指先で出会う日です。
Aブルースの三本柱はA7(I度)、D7(IV度)、E7(V度)です。A7は家、D7は一歩外へ出た場所、E7は最も張り詰めていて家へ戻りたくなる場所です。三つのコードはすべてルート・3度・5度・b7でできていて、名前が変わるだけで性格は同じです。だから一つを押さえる手の感覚が、そのまま残りの二つへつながります。
今日は速さもリズムも気にしないでください。三つのコードを一つずつきれいに鳴らすことだけが目標です。各コードでどの弦がルートかだけ覚えておけば、明日ブギーを移すとき大いに役立ちます。一つひとつのコードを声に出して確認するこの時間が、来週の12小節をずっと楽にしてくれます。
家であるI度、A7から手に馴染ませます。5弦開放のAがルートです。
▶ 5弦開放のAがルートです。4弦2フレット(5度)、3弦開放(b7)、2弦2フレット(3度)を一緒に押さえます。6弦はミュート。
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次は一歩外へ出たD7と、最も張り詰めたE7です。
▶ 4弦開放のDがルートです。3弦2フレット(5度)、2弦1フレット(b7)、1弦2フレット(3度)を押さえます。5・6弦はミュート。
三つのコードのルート弦はそれぞれ5・4・6弦と違います。E7は6弦開放Eがルートなので、低音が重く鳴ります。
▶ 6弦開放のEがルートです。5弦2フレット(5度)、4弦開放(b7)、3弦1フレット(3度)を押さえます。六本すべて鳴らしても構いません。
今日の練習
0〜10分 · ウォームアップ BPM 60。三つのコードを押さえては離して手をほぐします。鳴るべき弦だけがきれいに出ているかを一つずつ確認します。
この順番でゆっくり替えてみましょう。一コードに全音符一回ずつ、たっぷりと。
▶ BPM 60。 A7→D7→E7を一小節に一つずつ、下へ一回ずつ弾きます。コードが替わる前に手の形を準備します。
10〜20分 · 頭のトレーニング(今日のターゲット=コードごとのルート弦) コードを替える前にどの弦がルートか(A7=5弦、D7=4弦、E7=6弦)を声に出して言います。
20〜40分 · 実践コード巡回(BPM 60) A7→D7→E7を途切れず行き来します。コードが替わるときミスタッチがないかの二つだけを見ます。
40〜50分 · 録音/セルフフィードバック(推奨) 30秒録音してチェック:三つのコードがすべてきれいに鳴るか。
今日の完了基準: A7・D7・E7の三つのドミナント7コードをそれぞれきれいに鳴らし、途切れず互いに替えられる。
三つのコードでよく出るミスだけを挙げます。
▶ D7では6・5弦をミュート。 低音が鳴るとコードが濁ります。親指で6弦を軽く止めます。
- A7の2弦が鳴らない。 3度(C#)が抜けると明るいブルースの味が消えます。指先を立てて押さえます。
- D7で低音二弦が漏れる。 6・5弦をしっかり止め、Dルートから鳴らします。
- E7がぼやける。 3弦1フレット(3度、G#)を人差し指で正確に押さえます。
- コードの切り替えが遅い。 次のコードの手の形を一拍早く思い浮かべます。